私の庭が...

本日未明から次々とスマホに届くニュース速報、

そして朝のTV各局のトップニュースを見て思わず目と耳を疑ってしまった...

...あのノートルダム寺院が炎上しているではないか...

 

前職の仕事柄、世界各地の観光名所と呼ばれる場所はほぼ訪問歴がありますが、

中にはまるで自分の庭のように把握している箇所も少なくなく、

このパリ・ノートルダム寺院もそのひとつです。

 

旅行会社の添乗員として、最も難易度の高い添乗業務がヨーロッパ添乗です。

まだEUが誕生していなかった時代、各国の移動には出入国や通関手続きが必要で、

特に各国で異なる通貨の両替や免税手続きが本当に煩わしかった記憶があります。

例えば国が変わるたびに、円(日)⇒ポンド(英)⇒フラン(仏)⇒マルク(独)⇒リラ(伊)など、

下手すると両替手数料ばかりがかさみ、当初通貨の価値が激減するということも。

もちろん各国で言葉や習慣も違い、よくお客様からクレームもいただきました。

 

私も初のヨーロッパ添乗の時、本当に不安で不安で不安で不安で、、、、

その時訪れたノートルダム寺院で心の底から神様へ祈ったことを覚えています。

 

その後、仕事やプライベートで何回となく訪れていますが、

最後に訪れたのが、今は亡き両親をパリ市内へ案内した時で、

敬虔なカトリック信者であった両親がこの寺院の中で祈っていた姿も忘れられません。

 

何か事故や事件が起きた時、自分に関係なければ興味も関心も生じませんが、

一度訪れた場所であれば、その時の思い出と共に少しは共感することができます。

世界いたるところがまるで自分の庭のように大切に思えるような場所になれば、

無関心とか対岸の火事なんていうことはなくなり、

遠くにいて何も出来なくても、少なくとも心だけは一緒に寄り添えると思うのですが...。

 

staff☆x