寺子屋のビリギャル

昨日の模試で今年度の中3受験生の模試すべてが終了し、

いよいよ入試本番を待つだけとなりました。

当塾では自箇所で採点をするので、翌日にはすべての教科の点数速報が分かります。

 

採点には細部にわたって基準があるので、私情が入り込む余地は一切ありませんが、

『なんでまた空欄なのか...何か書けば当たるかもしれないのに...』とか

『字が乱暴...面倒くさがっている気持ちがハッキリと字に表れている』など、

時には教え子の生徒の答案に腹立たしく感じることがあります。

逆に、『的外れで間違っているけど、何とか1点でも多く取りたいという必死の気持ちが

ヒシヒシと伝わってくる』...そんな答案用紙があるのも事実で、

その後の塾での指導にいっそう力が入るというケースも多々あります。

 

中1から入塾したその子は、小学生で習ったはずの分数の計算が出来ず、

最初の3カ月は中学の勉強そっちのけで分数ばかりやっていました。

小学校の復習に時間がかかりすぎ、中学の授業との差はなかなか縮めることが出来ず、

定期テストの結果はしばらく低迷が続きました。

ようやく学校の授業に追いついた中2の後期の定期テストで、なんと一気に100点以上up、

それが最大の自信となり、その後も成績を下げることなく、いよいよ中3受験生に。

1年間で偏差値40ポイント上げたビリギャルまではいきませんが、

その子も中3最初の模試から比べると今では偏差値を10ポイント以上upしており、

当初から一切ブレていない志望校の合格可能性も、最初の努力圏がウソのように思える

ほど、先日の模試で3回連続となる安全圏という安定した結果が残せるようになりました。

 

その子の答案用紙を採点していると、いつも必死さが伝わってきます。

時には的外れの解答もありますが、時間ギリギリまで考え抜いた様子が伝わってきます。

本当にガンバリ屋さんです。

周囲から貼られているレッテルを何とか見返してやりたいということも本人から聞きました。

自然と応援したくなります。

いろんな塾生がいる中でも、間違いなく『記録と記憶』に残る生徒の一人です。

 

今年はどんなドラマの結末が待っているのでしょうか。

今までの努力が花咲き実を結ぶ入試まであとわずかです。

 

staff☆x